私は、ダブルクラッチを使います。と言っても、レースをやったりサーキットを走ったりしている訳ではありませんから、上手ではありません。
以前、免許取り立ての頃にMT車に乗っていたときは、ダブルクラッチは使っていませんでしたし、使えませんでした。特に練習するということもありませんでした。シフトダウンのときは、シングルクラッチでブリッピングをしていました。ダブルクラッチというものの存在自体は知っていました。親の世代なんかは、オートマなんてほとんどありませんし、シンクロもない、あっても弱い時代ですから、ダブルクラッチを使うのが当たり前でした。バスなんかも、長ーいシフトレバーで、普通にダブルクラッチを使っていました。だから、ダブルクラッチというものがあるということは知っていましたが、使おうとは全く思いませんでした。
それから時は過ぎ、再びMT車を乗ることになったとき、そう、145を買うときに、ショップの人に言われました。私が初めてアルファ、イタ車に乗るということで、アドバイスというか忠告というか、いろいろと教えてくれたのですが、その中に、「シフトレバーは、1速から2速、2速から3速と、力任せに一発で入れようとするな。間にニュートラルを入れて、丁寧なシフト操作を心がけろ。」というものがありました。
なにせ、初めてのアルファ、それも少々古い車。人が車の方に合わせろ、とも言われていましたから、ショップのアドバイスを素直に受け止めて、「ああ、ダブルクラッチを使え、ということですね」と思ってしまった訳です。今思えば、ショップの人は、たぶん、ダブルクラッチを使えということではなく、1速から2速、2速から3速へとシフトを一直線で動かすのではなく、シフトレバーを一度ニュートラルポジションに入れて、ワンクッションおいてから、2速なり3速なりに入れよということだったと思います。
それを、アルファに乗るならダブルクラッチ、そう勘違いしたわけです。
「ダブルクラッチかあ。。。やったことないなあ。がんばって練習せなあかん。」
ということで、納車されるまでの間、ダブルクラッチのイメージトレーニングが始まりました。
ダブルクラッチは、シフトチェンジのときに、左足をパタパタとさせてクラッチペダルを2回踏まないといけませんし、その間に、シフトレバーを1回目はニュートラルポジションに戻し、2回目はニュートラルポジションから次のギアに入れるという操作をしないといけません。そして、シフトレバーがニュートラルポジションに来たときに、右足でアクセルを1回踏んでと。まあ、こんな感じです。だから、とても忙しい。
頭ではわかったつもりでも、体が思うようには動きません。
椅子に座っては両足をバタバタさせてイメージトレーニングです。電車で座っているときも、ひたすら両足をバタバタさせては、頭の中で1速から2速、はい次、2速から3速とギアチェンジをしながら、両足を交互にバタバタさせて練習していました。電車で隣りに座っている人は、このおっさん何やっとんねん?という感じだったと思いますが、当の本人はいたってまじめで、頭の中でブーン、ブン、ブーーン、ブン、ブーーーンと音を出しながら、ひたすらダブルクラッチのイメージトレーニングをしました。
そうこうしているうちに145が納車され、イメージトレーニングと合わせて実践練習もして、なんとかギクシャクしながらもダブルクラッチができるようになったというわけです。
本人は、ショップの人にダブルクラッチを使えと言われた、と思っていますから、理屈も何も考えずに、シフトダウンのときだけではなく、シフトアップのときにもダブルクラッチを使います。ちょっと古いアルファに乗るなら、ダブルクラッチぐらいは使えないといけない、そう思い込んでいました。
今時、MT車が走っていること自体少ないですが、シフトダウンのときならいざ知らず、シフトアップのときにダブルクラッチを使っている人など、まーあ、おりません。
今回、この記事を書くにあたって、ダブルクラッチを説明している動画を久しぶりに見て勉強しました。まあ、シフトアップのときは、タイミングを合わせれば、別にダブルクラッチをしなくても問題ないということが理屈としても理解はできました。が、そうだからと言ってシフトアップのときのダブルクラッチをやめるかというと、やめません!
雰囲気が、いいんです。
145は、速い車ではありません。速さではなく、雰囲気で乗る車です。ブィーン、ブィーンと比較的大きめの音を出しながら走っていても、それは絶対的に速いわけではなく、自己満足的に速い感じがするだけであって、言ってみたら音だけ、走っている感だけなんです。
端から見たら「はあ?」みたいな感じですが、運転している本人はすごく楽しい。そういう車なんです。その雰囲気を盛り上げるためのツールとして、ダブルクラッチがあります。だから、理屈がどうであれ、やめません!
速くなく、雰囲気で乗るちょっと古めのアルファには、ダブルクラッチが良く似合う、そう思って乗っています。