前回は、いろんな経緯があってMR-Sという車種に決めた、というところまで書きました。「私の息子は、MR-Sに乗っています。~車種選択編~」
今回はそれに続く話で、具体的に中古車を選び、実車を見に行くという話です。
MR-Sは、約5年前の当時、比較的台数はありました。台数がそこそこあると言ってもそれは全国レベルでの話であって、近畿で絞るとかなり少ない、というかほとんど選べる状況ではありませんでした。ところどころにポツ、ポツ、という状況。勿論、MTです。
一方、お隣の東海には比較的多くありました。やはりトヨタのお膝元ということも関係しているのでしょう。近畿に比べると明らかに多かった。
東海地方でも静岡は大阪からかなり遠いので、見に行けるのはせいぜい愛知の名古屋あたり。三重の伊勢あたりにも行こうと思えば行けるのですが、それよりも名古屋の方が行きやすいし、台数も分散されずにまとまっているという感じもありました。
ということで、名古屋に的を絞り、ちょうど3台ほど中古車が出ていたので、名古屋まで行って見てくることにしました。実車チェックの第一弾です。
3台のうち2台は同じ店にあって、もう1台は別の店にありました。予めそれらの店の場所をチェックしておいて、一日で二つの店を回るという予定で行きました。
休みの日、息子と二人で早朝から出発しました。運転は当然ながら私で、アルファの145で行きました。
まずは、2台ある一つ目の店へ。倉庫のような店の前には何台かMR-Sが置かれていました。見に来た2台の他にも売り物かどうかは別にしてもいろいろと置いてあって、どうもMR-Sの専門店のような感じです。この店で2台を見せてもらい、そのうちの高い方はエアロもついていて見た目がよく、息子はどうもそれが気に入った様子。ただこの個体はタイヤがダメで溝がなく、このままでは車検もどうかというレベル。それがちょっと気にはなりましたが、見た目はカッコイイ個体でした。
同じところで2台を比べて見れたことで、なんとなくMR-Sという車の状況がわかったのはよかったような気がしました。
次にもう一つの店に向かいます。その店はトヨタ系の中古車販売店。とても広い敷地にいっぱい車が並んでいます。店の人にお願いして見せてもらいますが、長い間エンジンをかけていなかったようで、エンジンがかかるまでしばらく待ちました。この店の個体は外装は普通でしたが、内装がヤレた感じで、印象はあまり良くはなかったです。これは初めの店で2台見ていたことが大きく、内装の状態でその個体がある程度わかる、そんな感じになっていたからだと思います。一通り見て、息子と二人で、ああこっちはあかんな、という感じで、店を後にしました。
帰り道、息子は初めに見た1台がとても気に入ったみたいで、あれにしたい、というようなことを言っていました。ところが、残念なことに、帰る途中にその店から連絡が入って、先ほど売れた、とのこと。それを知った息子はかなりショックを受けて、帰ってからも、「ああ、あの車、良かったなあ」とちょっと間、言っておりました。
残念がっていても仕方がないので、次を探します。
その後もいろいろと探していると、今度は、兵庫県で2台見つけました。兵庫県と言っても広いですが、有馬温泉よりも北側で、三田の近く。二つの店を回ることにして、再び145で出発。実車チェックの第二弾です。
まずは、一つ目の店。この店はプレハブのような事務所が一つに、その前の空き地みたいなところに車を横に並べて置くという、昔からある典型的な中古車屋さん。店の前の道も山あいの道という感じで、とりあえず空き地があるから、そこに車を並べて売るみたいな、田舎の方に行くとよくあるタイプの店です。
大丈夫かなあ、という雰囲気を醸し出しています。入るのを躊躇する感じの店。
この店に置いている車は、どれも価格帯は安め。安い価格のものをいろいろと集めて並べて売るという感じで、並んでいる車を見ても、やっぱりちょっと胡散臭い。
そう思っていても仕方ないので、店の敷地内に入ってみます。
店の中に入ってみると、ビートも結構扱っているようで、それは高ポイント。ビートもあまり高くないものを置いていて、やはり、安めの車を数売るというスタイルのようです。
MR-Sは1台だけでしたが、ビートは2台ほど置いていました。店は、自分で整備するという風貌の人が一人だけ。
この人、結構オープンが好きみたいで、ビートの話をいろいろとしていると、この人はなかなか職人的なところがあるなあという印象を持ちました。店の見た目は胡散臭いですが、人は悪くない印象でした。
ビートの話、特に幌の話なんかを長々としながらも、肝心のMR-Sを見せてもらいます。この店に置いてある個体は、グリーンのメタリックで、Sエディションではない、素の標準仕様。
MR-Sは、ほとんどがSエディションで、素の標準仕様はめったに存在しません。Sエディションはアルミホイールとかも付いていて、素の標準仕様に対してプラス10万と安かったからでしょう。お買い得ですから、ほとんどの人はアルミも付いたSエディションにしたのだと思います。でも、この個体はなぜか素の標準仕様。ホイールも、てっちんホイールのまんまです。
私は、このてっちんホイールが気に入りました。というか、このてっちんホイールの付いた素の標準仕様を選んで買った人、ホイールを社外品に変えずにそのまま乗っていた人、その人が気に入りました。
なかなか、この手の車で、てっちんホイールの仕様は選択しませんし、仮に選択したとしても、すぐに好みのアルミに履き替えるでしょうから、てっちんホイールのまま、というのがとても気に入りました。
店の人曰く。この個体はたぶんワンオーナーでしょう、とのこと。本当にそうかは?ですが、内装を見ると、とても丁寧に扱われていたことがわかりましたので、本当かもしれません。もし店の人の言うとおりなら、おそらくは、年配の人が乗っておられて、お年でもう乗らなくなったか、あるいは、乗れなくなって手放したか、という感じでしょう。
どっちにしても、見た目の派手さは全くないものの、内装の状態もいいし、てっちんホイールを付けていることからもバリバリの走り屋さんが乗っていたとも思えないので、個体としてはとてもいいと思いました。
外装の色がメタリック系というのもいいポイントでした。というのも、名古屋の専門店に行ったとき、ソリッド系の色は退色しやすくて、今残っている個体は、オールペンや部分塗装が必要なものが多い、というようなことを聞きました。その分、車両本体価格も高くなると。メタリック系はソリッド系に比べて退色しにくいので、そのまま安く乗るにはちょうどいい。
ということで、この個体は、見た目の地味さという点を除いて、状態としては良いという印象でした。走行は10万キロ程度走っていますが、まあ自然な距離です。
それに、この個体は安かった。同じような走行距離、年数の相場は、5年前の当時で、だいたい車両価格が50~60万ぐらいでした。でも、この個体は、その相場よりもかなり安かった。たぶん、Sエディションではなく、ホイールもてっちんだったからでしょう。でも、見た目の地味さを気にしなければ、個体としては安くてとても良い。
息子の方を見ると、いい顔をしていますので、息子もいい印象を持った様子。でも、別の店でもう1台見る予定にしていましたので、店にはちょっと考えますと言って、次の店に向かいました。
次の店に向かう途中、息子に「さっきのはどうやった?」と聞くと、「あれに決めてもよかった」とのこと。理由を聞くと、内装が良かったから、とのこと。なかなか見る目ができています。やっぱり名古屋に行って3台見たのが効いています。
それやったら引き返して、と一瞬思いましたが、折角なので、もう一つの店に向かいました。
次の店は、ちゃんとした直線の道路に面していて、かなりの台数を所狭しと置いている店で、結構、商売っ気がしました。さっきの店とは正反対の感じ。店構えは立派ですが、どうも車を整備しているという感じがしません。どこで整備しているんやろう?と思っていろいろ見回してみても、整備中の車とかがないし、整備している人も見当たらない。
私はこの手の店はあまり好きではありません。
店の中に入ってもそんな感じで、店内は綺麗ですが、オイルの臭いがしない。職人的な感じが全くしない。どうも、車をいじっている人、場所は別で、店は販売だけという感じ。店の中にいる人の手は黒くなくて、とても綺麗。
うーん、と思いながらも、実車を見せてもらいます。ここにあった個体は、黒で見た目は派手。それにレース用?か何かの強化クラッチも付いていたりと、かなりの走り屋仕様。一応、それなりに見てみますが、個体の印象もピンと来ない。応対してくれた人も、この車のことをわかっているのか、わかっていないのか、という感じで、接客は丁寧で、販売のことは良くわかっておられても、一つ一つの個体の状態の把握は?という感じでした。
ただ、応対してくれた人が言っていたのは、MR-Sという車は比較的安いので若い人が結構買っていく、回転もそれなりに良くて、入れると比較的早く売れていく、ということでした。
そういう情報はわかったものの、個体と店にはピンと来なかったので、早々に切り上げて店を出ました。
「二件目はどうやった?」と聞くと、息子は、「やっぱり初めの方がいい」と言います。なかなか感覚は正確なようです。
ということで、速攻で一件目の店に戻り、「これに決めます。」と言って、契約の運びとなりました。
プレハブの中に入っても、やはり事務の人などはおらず、その人が書類作成など全て行うようです。プレハブの中で説明を受けながら書類に名前などを書いていると、店の人が私にどんな仕事をしてるのか?みたいなことを聞いてきます。
なぜそんなことを聞くのか?と問うと、どうも私が警察関係の人に見えたようで「警察関係の人ですか?」と言ってきます。「いやいや、違います」と答えましたが、警察関係の人は、結構、車好きの人が多く、このような車を買いに来られるとのこと。
「ふーん、警察関係の人は車好きが多いんかあ」と、妙なところで感心したりしましたが、なかなか職人気質のある、面白い店で購入することができました。