MR-Sの中古車の相場 ~5年前と比べて~

MR-S

前回、前々回と、約5年前に息子が乗る車としてMR-Sを選び、中古車販売店をいろいとろ巡って買ったときのことについて書きました。

私の息子は、MR-Sに乗っています。~車種選択編~

私の息子は、MR-Sに乗っています。~中古車販売店巡りと購入編~

5年前の当時でも、MR-Sの中古車の流通台数は少なかったですが、具体的にどうだったか、具体的な数字は覚えていません。ちなみに現在ではどうかなと思って、ちょっと調べてみました。

ネットで中古車情報を見ると、例えばカーセンサーでは、2021年10月10日時点で200台を切っていて192台です。そのうちMTは110台で、半分強がMTということになります。そして、その110台のうち、さらに修復歴なしで絞ると88台となります。

つまり、現在では、MTで修復歴なしの車は、全国でたったの88台しか流通していないということになります。さらに、関西(近畿)で絞ると6台です。しかも、車両本体価格が100万以下のものは、たったの2台しかありません。

当時はもうちょっと多かったように思いますし、相場も幅があって、結構安いものもありました。

当時は高いものもありましたが、安い方にもそれなりの山があって、車両本体価格が50~70万ぐらいの価格帯の山、塊がありました。当然その山は、低年式で10万キロぐらいの多走行ですが、それでも、それぐらいで買えるようなタマが少ないといえどもそれなりにはありました。

前回の中古車販売店巡りでも書きましたが、兵庫県のある中古車店に行ったときに、そこの営業の人が言ってました。MR-Sは安く乗れるので若い人に結構人気で回転もいい、というようなことを。これは車両本体が50~70万ぐらいで、支払総額としても100万いかないぐらいの価格だからこそであって、それでいてそれなりの個体が選べる、そういう理由だったと思います。

でも、今は、車両本体価格が50万ぐらいというのは、ほとんどありません。先ほどの関西での100万以下の2台も、走行が10万キロを優に超えて12~14万キロなのに、車両本体価格は70万台になっています。この走行距離なら、5年前ならおそらく50万ぐらい、いやもっと安かったと思います。走行距離については5年前から順調に伸びたと考えるのが自然ですが、逆に価格は上がっています。

あれから5年が経ち、安い価格帯の走行距離が当時10万キロぐらいだったものが、今では15万キロへと伸びているようですが、それでもそこには当時のような塊、山はありません。15万キロと言えば結構な走行距離ですから、廃車が進んでいるのかもしれません。

なお、東海地方はどうかというと、やっぱり関西よりも多くて、MTで修復歴なしで21台もありました。価格帯にも広がりがあって、予算に応じて選びやすいのもいいです。やっぱり今でも東海地方には集まっています。

15万キロでは、エンジンはまだ全然大丈夫でしょうが、それ以外の部分はそれなりに交換していかないといけないでしょうから、その部品交換したものだけが今後は残っていくと予想されます。全部が全部、部品を交換してもらって生き延びていくわけではありません。

相場も上がってきている。走行距離が伸びている関係でメンテが今後どれぐらい必要なのかもチェックしていく必要がある。そうなると、これまでのように若い人が安いスポーツカーとしてちょっと買って手軽に乗る、というようなことがちょっとできにくくなってきているように思います。

でもまあ、まだ車両本体で100万~120,130万ぐらい出せば、それなりの個体も選べそうですから、今ならまだ間に合うかもしれません。

最近は新車の値段がすごく上がっていますから、相場が上がった今でもやっぱり100万円台前半で手頃なスポーツカーに乗れるというのは、貴重な選択肢の一つかもしれません。

構造が非常にシンプルで、エンジンもさすがはトヨタと呼べるような、とても壊れにくい、故障の出ないものなので、今でもメンテナンスが非常に容易だと思います。息子の個体も、ほぼ故障という故障はありませんから。

ただ、おそらく、あと5年もすれば、残存する個体はかなり少なくなると予想されます。そうすると、マニアの人や、自分が若いときに乗れなかったので高いけれども乗るというような年配の人しか乗れない車になるでしょう。海外に流出してしまうかもしれません。

今後このような簡単シンプルで安いスポーツカー、それもエンジン付きのものは、二度と出てこないでしょう。

MR-Sは、トヨタ最後のエンジン付きのミッドシップとして、そして、オープンとして、後世に残っていくと思います。日本車としても、世界的に見ても、もうこれからはこのような車は登場しないでしょう。

以前、「絶滅危惧種? ~アルファロメオ156と147~」、「絶滅危惧種のアルファロメオ156に今乗るとしたら」でも書きましたが、中古車は買う時期、タイミングがとても難しいです。

まだまだある、と思っていたら一気に廃車が進んで選択できる状況ではなくなるということはよくあります。乗りたいと思った中古車を買うのは、ある程度選択できるようなタマ数が残っている状況でないと、なかなか厳しい。

MR-Sは、今、絶滅危惧種への入り口に差し掛かっていると思われます。

マニアとかではない人が「ちょっと乗ってみたいなあ」と思って気軽に買って乗るには、今がぎりぎりのタイミングかもしれません。