前回「グランドセイコーの電池交換と、セイコーお客様相談室。~前編~」の続きです。前回は、電池交換でセイコーのお客様相談室に時計を預けたところまででした。
あれから一週間。
同じお姉さんから電話が掛かってきました。
工場より連絡があって、内部のOHが必要だ、とのことです。
「やっぱり」
詳細には、まず、内部の回路に腐食があって交換が必要、それから、リューズのところの巻真パイプというものにも腐食があってそれも交換が必要、というような内容でした。費用は、OH費用以外に巻真パイプ交換が加わって合計税込み43560円とのこと。
この一週間、自分なりに考えていました。初めのうちは、「どうしよう、もしOH必要ですと言われたら」という感じで、ドキドキしていました。
でも、数日すると、自分でも不思議なぐらいに、すっと自分なりの結論が出ました。その結論はというと、「OHする」というものでした。
OH費用は正直高いし、そのOH費用と中古で買ったときの金額を合わせると、新品の値段とちょっとしか差がなくなります。それやったら新品を買った方がよかったんとちゃうか、そんなことが頭によぎりました。
ほんまに中古で買って良かったのか?
1回目の電池交換のときにOHするぐらいなら、初めから新品を買っておいた方がましではなかったか?
でもね。
既に20年以上も経っている時計であったとしても、縁あって私の手元に来た時計。修理が必要だとわかった以上は復活させたい、復活させてやりたい。
OHすれば、古いとは言っても時計は蘇る。新品にはならないけれども、新品にちょっとだけ近い状態にはなる。
それと、改めてこの時計を眺めてみると、意外とGSという押し出し感が強くなくて、控えめでいいんじゃないかと、そんな風に時計を見直したという点もありました。今の現行品は当然いいけど、これはこれで現行品よりも控えめで品があっていいのではないかと。そんな風に思えたことも大きかった。
だから、OHが必要との連絡があれば、ここは思い切って、ここは目をつぶってOHをする、そう決めていました。
電話口でお姉さんが「どうしますか?」と聞くのを待って、「それで進めてください」と返事をしました。OHの期間には約3週間かかるということでした。
それから、だいたい3週間後、再び電話があって完了したとのこと。
郵送もお願いできたのですが、取りに行くことにしていました。
「急いで取りに来られなくても大丈夫ですよ」とお姉さん。
お客様相談室は、平日のみ、それも時間は17時半までということで、取りに行く日時が限られます。
特に今すぐ使う時計でもないですから急ぎません。それに、どうせ今は夏です。10気圧防水が復活すると言っても革ベルトなので夏にはちょっと使いにくい。
でも、急ぎはしないけれども、支払いは早く済ませておきたい。
それに、直ったのならば早く手元に置いておきたい。
引き渡しのときの相談室の対応も見てみたい。
ということで、数日後の夕方、暑い中ですが、仕事場から帰るときに立ち寄りました。
今回、お客様相談室に行く時に着けていた時計はこれ。

現行の5です。
前回に比べてかなり暑くなっていました。暑いときは、古い時計ではなく、防水の効いた今時の時計を着けます。一応、前回と同様、セイコーです。。。
受け取りに行くと、時計は、折り畳み式の簡易な紙箱ではありますが、きちっと入れてくれて、明細なども別に封筒に入れてくれたりして。
OH費用は、グランドセイコーのコンプリートサービスというものらしくて、回路交換や電池交換、裏蓋パッキン交換、リューズパッキン交換を含んでいました。ライトポリッシュというケースの軽い研磨工程も含まれているようです。
まあこれで、回路も新品になり、機械部分もOHされ、10気圧防水も復活ということで、費用はそれなりにかかりましたが、自分としても、時計にとっても、良かったのではないかと思っています。
これからは、もうちょっと出番が増えるでしょう。OHしたことで以前よりも愛着が湧いたような感じもあるので、暑さが少しましになった頃には、是非とも、仕事以外でも着けて出番を増やしたいと思っています。それまでの夏の間は、家の中でちょこちょこっと着けては眺める程度です。
今回の教訓です。
グランドセイコークオーツのように、中古であってもそれなりの金額で販売、流通しているクオーツ時計は、購入後のOHのことも考慮して買うべき。機械式であればOHされたものを購入できるけれども、クオーツの場合は普通の店ではOHはされていなくて回路も交換されていないから、リスクが大きい。
どうしてもその中古品が欲しいという場合を除き、新品での購入の方がよい。
こういうことですね。
2022.10.16追記
買ってから電池が止まるまで、あまり着けていなかったので進みとか遅れとかをしょっちゅう見ていた訳ではないのですが、買った時からずっと、「年差10秒と言う割には秒針が結構ずれるなあ」と思っていました。とても年差10秒なんて言える精度ではありませんでした。でも、OHしてからは、ほとんどずれなくなりました。感覚的には1月に1秒ぐらい?という感じですので、年差10秒程度の精度は復活したみたいです。これが本来のGSクオーツの精度なんでしょう。
OHされていない中古品は、たとえ年差10秒という高精度の製品であったとしても、それはあくまでも新品時の精度であって、中古品購入時の精度ではない、ということです。回路が腐食していて精度が出ていなければ、GSクオーツといっても、それは単なる「がわ」だけ、GSという見かけだけ。それにしては高過ぎです、販売価格が。
ちょっとぐらい安くても精度保証もされていないような中古品の高級クオーツには手を出さず、どうしても欲しければ無理してでも新品を買うべき、ですね、やっぱり。