前回の前編の続きです。前回は、ファイアストンまでの話でした。今回は、セイバーリングへの交換に関する話です。
ある朝、いつもの道を走っていると、走り出してから10分ほどしたところで、メーターパネルにタイヤのチェックランプが点灯しました。フォルクスワーゲンのチェックランプは、「プン」という音がなって点灯します。この音が鳴ると、ドキッとします。
初めて見るチェックランプだったので、信号待ちのときに取説を引っ張り出して見てみると、タイヤの空気圧異常とのこと。
ジェッタには、タイヤの空気圧を監視する機能があります。というか、あるようです。ちょうどシフトレバーの前側あたりにタイヤのマークが付いたボタンがあるのは知っていました。ですが、これまで全く使ったこともなく、チェックランプが付くことも知りませんでした。

「そう言えば最近、給油のときにタイヤの空気圧のチェックをしてなかったからなあ。」
タイヤの空気圧は、いつものスタンドでガソリンを入れるときにチェックするようにしています。絶対値は正確ではないかもしれませんが、一応、空気圧計を持参してチェックしています。走り出す前に空気を測って数値を記憶しておいて、スタンドに着いたら冷間時に測った数値との差を考慮して、その分だけ高めになるようにして空気を入れる、調整する、というようにしています。スタンドまでは少しの距離ですが、駆動輪は、ちょっとだけ高くなりますので。
このような感じで、いつもは月一回ぐらいは空気圧をチェックするのですが、最近は徐々に気温が高くなってきていたので、空気圧が下がるということもないやろうと過信していました。
「ああやっぱり、月一でチェックせんとあかんなあー。」
そんなことを考えながら、ちょうど、あともう一回乗ったらガソリンを入れるというタイミングでもあったので、その道沿いにあったエネオスのガソリンスタンドに入って給油をし、そのついでにタイヤに空気を入れることにしました。
ところが、給油を終わってさあ空気を入れようと思って回りを見回してもそれらしきものがありません。仕方なく店の人に聞くと、とても忙しそうで手で「あっち」と指を差します。
「あっち」にあるという空気入れは、店の人がいる建物の向こう側で建物の陰になって見えません。でも、あっちにあるということなので、そのあっちに車を移動させることにしました。
あっちはちょっと奥まったスペースとなっているために、確かに建物で見えません。その奥まったスペースの更に奥のところに、初めて見るデジタル式の大きな空気入れの装置がありました。
あっちには、屋根はありません。こういう日に限って雨で、しとしとどころか、まあまあ降ってます。
雨の中、初めてのデジタル式で空気圧を標準値の2.4に設定し、ホースを持って四つのタイヤに順番に空気を入れていきます。
でも、一本だけどうも上手く入りません。設定値まで入ると音が鳴るみたいなのですが、一本だけなかなか鳴りません。何回かやり直して、設定値もちょっと変えてみたりしてみたものの、やはり右後のタイヤだけは、ちょっと鳴り方が変です。
初めての空気入れの装置なので操作も良くわかっていないということもあり、まあちょっとは空気も入ったやろう、ということで、再び走り出しました。
阪神の行き帰りも含めて特に問題はなく、やっぱりちょっと空気が減ってたんやなあ、と思っていました。
ところが、次の日も、やはり同じ道の同じところ辺りで、「プン」と音がしてチェックランプが点灯します。
「これはまずい」
やっぱりタイヤがおかしいみたいです。出発してから同じような場所で点灯するということは、このチェックランプは、ある程度の距離を走ることで異常を検知して点灯する、そんな構造となっているようです。
前日の空気入れで一本だけおかしかった右後のタイヤが怪しい。
再び、前日と同じスタンドに入り、今日は、あっちの空気入れスペースに直行します。
昨日使った装置ですから、もう使い方はわかっています。再び雨の中、空気を入れますが、やっぱり右後だけが変です。
これはあきません。右後のタイヤだけがどうにも空気が入らない、あるいは、空気がちょっとずつ抜ける?そんな状況のようです。
とりあえず、空気を多めに入れて、入れたと思って、今日のところはなんとか走ってもらいます。
次の休みの日の朝。空気圧計を持って車庫に向かい、空気圧をチェックしてみると、やっぱり右後の数値だけが低い。2.0を下回り、1.9ぐらいしかありません。他のタイヤはだいたい2.4ぐらい入っています。右後の一本だけが低いので、チェックランプが付いたみたいです。チェックランプはすごいと、このとき初めて思います。
タイヤがパンクして全然空気が入っていないという訳ではなく、見た目はそれなりに入っている感じなのですが、実際には数値が低い。何かが刺さっているのか?と思ってタイヤを見てみますが、目視では確認できません。バルブがおかしくなって空気が入らない、もしくは、ちょっとずつ抜けるようになっているのかもしれません。何れにしても、素人ではどうしようもないので、プロに見てもらうしかありません。
ということで早速、以前、といってもかなり前ですが、親がファイアストンに交換したタイヤ館に向かいます。
タイヤ館の駐車場に入ると、店の人、店長?らしき人がすぐに近寄ってきて、どうしましたか?と聞きます。
いやー、右後だけがちょっと空気圧がおかしいんです、と事情を説明すると、たぶんパンクですと、即答です。調べてみますが、おそらく小さいパンクでしょう、とのこと。
ただ、このタイヤは扁平タイヤで年数も経っているので、タイヤをホイールから外すときにタイヤのサイドがだめになる可能性がある。ところが、このファイアストンはもう製造が終了していて、交換できるタイヤがないから、サイドがためになっても交換できないが、どうするか?と聞かれます。
どうするか?と言われても、交換できるタイヤがないのなら、パンク修理をお願いするという選択にはなりません。
「えー、もうこのタイヤ、ないんですか?」と言うと、そのおやじさんは、「今はこのタイヤが後継のものになってます」と言いながら、外に積んでいるタイヤの前に向かいます。それがセイバーリング。
しかし、このセイバーリングというタイヤ。トレッドのパターンがファイアストンとは全然違います。「後継と言うても、パターンが全然違いますやん?」というと、そのおやじさんは、「そうですねえ。だから、交換するなら右後の一本だけじゃなく、左右二本とも交換しないとあきません。」と言う。
うーん、予想外の展開です。
更に、おやじさんは、「それと、今このタイヤは合うサイズの在庫がなく、メーカーにもないからちょっと時間がかかる」と畳み掛けてきます。こっちのタイヤならサイズがあるけど、と言って指を指すのは、ブリヂジストンの有名銘柄タイヤ。
でも、如何せん、そっちのタイヤは値段が、オ、タ、カ、イ。
以前、初代トゥーランに乗っていたときに、奮発して一回だけレグノを履いたことがあります。確かに高級タイヤだけあって静かで乗り心地も良かったけれども、減りの速さには閉口しました。めちゃめちゃ減ります、高いのにすぐに減る。それ以来、レグノは履かないと決めていますから、そっちのタイヤを勧められても、それはちょっと。
ということで、やはり選択肢は、後継という名のパターンがファイアストンとは似ても似つかないセイバーリング、これしかありません。
「これに交換しますので、入る時期をメーカーに聞いてくれませんか?」
このような経緯でファイアストンから後継と言う名のセイバーリングに交換することになりました。
では早速注文を、ということで店内に入りますが、値段を聞いてなかったので、ざっくりいくらぐらい?と聞いてみます。二本ではこれこれ、というので、折角ですから、四本全部交換する場合も値段を出してもらいます。
ファイアストンは既に7年も履いています。溝はまだまだたっぷり残っていますが、二本だけ交換すると前後でパターンが大きく違うタイヤの組み合わせということになります。それでもいけるでしょうが、やっぱり気持ち悪いことは気持ち悪いので、四本の値段も出してもらいます。
ちょっとぐらいの違いなら思い切って四本とも交換したい、そう思って待っていると、やっぱり二本と四本では倍半分ぐらい違ってきます。
比較的安いタイヤといっても予想外の出費ですから、店頭でうーん、うーん、と言いながら悩みます。
かなりの時間、座りながら考えましたが、結局、思い切って四本とも交換することに決めました。ジェッタは、高速も結構使いますから、前後であまりにもパターンが違うのは避けたい。
ということで、四本注文し、入ったら電話をもらうことにして、一旦、引き上げます。後日、思った以上に早く電話をもらえて、その日の夕方、仕事を早めに切り上げてタイヤ館に行き、四本ともリニューアル。これで安心して走れます。
タイヤは唯一、道路と接触している部品。ここに不安要素があると、安心して走れません。以前、阪神を走っているときに、いきなり「バーン」という爆発音がして、どこかで銃撃があったのかと思ったら、左前のトラックのタイヤがバースト、という瞬間にも遭遇しています。
タイヤは大事。乗り心地とか、ロードノイズとか、そんなことよりも、とにかく安心して乗れることが大事。
ポテンザからファイアストンに換わり、そして今回は、その後継のセイバーリングへと換わりました。だいたい7年毎の交換サイクルです。意図したものじゃないですが。
これからは、ジェッタとセイバーリングという組み合わせになります。
さて、このセイバーリングというタイヤはどういうタイヤなのか。
このタイヤの特徴については、また別の記事にまとめようと思います。