みなさんは、ノンデイト派でしょうか?それともデイデイト派でしょうか?はたまた、デイト派でしょうか?
例えば、50年ほど前の時計をヤフオクとか実店舗とかで入手しようと思ったとき、デイデイトにしようか、それともノンデイトにしようかと悩んだりしませんか?
私はこれまで、自分の好みは、一番目がノンデイトで、その次がデイデイト、三番目がデイトだと思っていました。
でも、最近、この順番について少し考えを改めました。今回、そのことについて書いておこうと思います。
私はこれまで、主にセイコーとかシチズンとかの、40~50年ぐらい前のあまり高くない機械式やクオーツなどを手に入れてきました。
その当時の時計に多いのは、やっぱりデイデイトやデイトで、ノンデイトのものはそれほど多くはありません。だから、この時計が欲しいなあと思ってゲットすると、どうしても、その多くがデイデイトか、あるいは、デイトのものになります。
これまでいくつかの時計を実際に手に入れてみてわかったことは、私は、三種類の中でデイトはあまり好みではないということです。これははっきりしています。デイトの時計もいくつか持っており、その時計はその時計でいいのですが、あくまでも三種類の中での相対的な話として、デイトは、好みとしては三番目になります。この順番は、今でも変わりません。
問題は、デイデイトとノンデイトです。
デイデイトはデイデイトの良さがあり、ノンデイトはノンデイトの魅力があって、どちらもいいのですが、どちらかと言えば、デイデイトよりもノンデイトの方がいいかなと、思っていました。
ノンデイトが一番と思っている理由、それはおそらく、時計を集め始めた時期にあるブログを読んだからだと思います。それで、やっぱりノンデイトがいいよなあと思っている自分がいるんだと思います。刷り込みのようなものかもしれません。(刷り込みの影響は大きいです。。。やっぱり自分の好みはちゃんと把握しないといけないなあと、あらためて思いました。2022.5.29追記)
でも、最近、この自分の好みについて、ちょっと疑問を感じてしまいました。この好みの順番は、そう単純なものではなく、いろんな要素が絡んでいる、かなり微妙なものではないかと。
実は、最近、また一つ時計が欲しくなってしまいました。それも機械式。最近はクオーツばかりに目が行っていて、機械式からは遠ざかっていましたが、どうしても一つ欲しくなってしまいました。
その時計の存在は、以前から知っていました。いいとは思っていましたが、ちょっと高いですし、ちょっと堅苦しそうでもありましたし、その値段を出すなら他のもの買いたいという気持ちの方が強かったこともあって、これまで買おうとは思いませんでした。でも、とうとう欲しくなってしまいました。
欲しくなってしまったものは仕方ありません。しかし、欲しい欲しいと言って買っているとキリがありませんから、そこは慎重になって考えます。
めちゃめちゃ高いというものではないとは言え、LMとかに比べると圧倒的に高く、気軽に買える値段ではありません。それに、集め始めた当初ならいざ知らず、確認欲という名の下に集めてばっかりでろくに付けもしない時計ばかりが増えていくと、さすがに新しく手に入れるものには慎重になります。また、これから暑い時期になってくると古い時計には出番がありませんから、買っても冬まではあまり使えないということも気になります。ここは、やはり慎重に考えなくてはいけません。
自分は本当にその時計が欲しいのか。仮に欲しいとすれば、種類はどれか。針、文字盤、ケースの形などは、どれが好みなのか。それから、ノンデイトにするのか、それとも、デイデイトにするのか。
ネットでいろいろと物色してみると、その時計は結構数が多く、デイデイトもあればデイトもあって、それらに比べると少ないもののノンデイトもあります。おまけに程度もまちまち。だから、とても悩みます。
針や文字盤、ケースの形状などは、比較的早く決まりました。自分の中で拘りのあるものとそれほど拘りがないものがあって、針などに関してはすぐに絞り込めました。問題は、ノンデイトにするかデイデイトにするか、という選択です。
好き嫌いに理由は関係ないので、自分自身がノンデイトが一番好きでもデイデイトが一番好きでも、どちらが好きでも別にいいのですが、実際に手に入れるのはどちらか一つということになるので、いざどれにするかという場面になると、どうしても自問自答することになります。
自分で答えを出すためには、どうしても自分の好みというものを自分自身で再確認するという作業が必要になってきます。まあこれは私の性格でもあったりします。自分が納得しないとだめ、前に進めないという性格。困ったもんですが、これも仕方ありません。自分の性格ですから。
そこで、ノンデイトとデイデイトについて、自分が納得するまでいろいろと考えてみました。すると、あることに気が付きました。
確かにノンデイトはいいのですが、それはノンデイトの全てについて同じように言えるのではなくて、ノンデイトの中でも好みに差があるということです。
ノンデイトの中でいいと思うのは、アラビア数字インデックスのものです。ローマ数字インデックスも同様にいいと思います。アラビア全数字もローマ全数字もどちらも数字のインデックスです。インデックスが数字の場合は、やはり窓がなくて三時の位置に数字がきちんと配置されている方が見た目がいいです。
デイデイトやデイトでは、1,2、ときて、3がなくて、4,5,6と続きます。1,2, ,4,5,6となって、3がありません。これが残念です。
例えばアラビア全数字でデイトのものだと、数字の「3」の代わりに窓があって、その窓の中に日付が入りますが、日付を毎日「3」にして数字を揃えたいという自分がいます。
やっぱり三時の位置には数字の「3」が居て欲しい。アラビア全数字ほどではないですが、ローマ全数字の場合も、やっぱり三時の位置には数字の「Ⅲ」が居て欲しい。
だから、数字インデックスの場合は、デイデイトとかデイトよりも、ノンデイトの方が断然いいと思っています。あくまでも自分の好みとしてですが。
では、バーインデックスの場合はどうかと言うと、これが数字インデックスほど単純ではありません。
バーインデックスでも、デイデイトでは三時の位置にバーがありません。その点では数字インデックスと同じです。では、三時の位置にバーがないから残念かと言うと、残念とも言えるし、言えない気もするし、微妙です。
確かにバーが12本揃っていると、30度の間隔でバーが放射状に並ぶことになって綺麗ですし、左右対称にもなりますから、均整がとれたように見えます。でも、その一方で、すっきりし過ぎるという感じもあります。
手元にバーインデックスのノンデイト仕様のものがあるので、それを何度も見て、うーん、うーんと考えました。
一つは文字盤がホワイトシルバーで、今回の時計に最も感じが近いものです。バーが細めなので押し出し感は弱いですが、上品だと思っている時計です。バーが全周に亘って放射状に並んでいるので、とてもすっきりしています。でも、改めで見てみると、すっきりし過ぎているような感じもあり、ちょっとだけ物足りないような感じもあります。文字盤の大きさは7000なので、大型の文字盤という訳でもありませんが、ちょっとだけ物足りなさを感じてしまいます。
もう一つのバーインデックスのノンデイト仕様は、ブラックの文字盤でバーは太く短いもので、ホワイトシルバーのものとは雰囲気が違います。バーインデックスの外側のエリアは傾斜していて、そこにはミリタリーのような感じで13から24の数字が表示されています。その数字の表示エリアの分だけ、バーインデックスがケースよりも内側にあって、そのために文字盤が小さく見えます。
ちなみに、ホワイトシルバーのバーインデックスの外縁のところでの直径は約26mm、ブラックの方は同じところの直径が約23.5mmで、実際、ブラックの方が二回りぐらい小さいです。
そして、このブラックの方は、同じノンデイトであっても、窓が欲しいとは思いません。窓はない方がバランスがいいと思っています。
バーインデックの回りの二桁の数字の有無や文字盤の色という違いはあるにせよ、どうも文字盤が小さい場合には、ノンデイトがしっくりと、ちょうど良く見えるようで、文字盤が普通以上の大きさになると、ノンデイトはいいのかどうか、私の中では微妙になってくるようです。文字盤が大きくなると、一言で言えば「間延び感」を感じてしまうみたいです。
これは、デイデイトの時計が手元に多くて、それを見慣れているからかもしれません。そこにあるものがないという感じが、どうもバーインデックスの場合には強めに感じるようです。バーインデックスは、数字インデックスと違ってその形状が非常にシンプルですから、そう感じやすいのかもしれません。
ちょうどその時期にデザイン関係の本を読んでいました。そこに次のような記載がありました。人間の目は空間を長い間見つめていると不安定になって、どこかに安定できるところを得ようとする、というものです。ウイリアム・ジェームズという人が言ったことらしいです。
直感的にこれだと思いました。バーインデックスは細くて幾何学的な形状なので、文字盤の面積に与える影響度合い、目に与える視覚的要素が小さい。だから、文字盤が大きい場合、大きく見える場合には、文字盤の余白部分が大きく見えてしまって、落ち着かなくなる。三時の位置に窓があると、そこを見るので安定する。こんな感じではないかと。
そうなると今度は、デイデイトの時計をいろいろ引っ張り出してみて更なる検証です。デイデイトの窓を指先で隠して、ノンデイトの感じを頭の中で想像します。やっぱりバーインデックスの場合には、窓がないと、自分としてはどうも物足りなさを感じてしまうようです。
ということで結論が出ました。
数字インデックスの場合は、圧倒的に一番がノンデイト、ぐぐーんと離れてデイデイトとデイト。
一方、バーインデックスの場合は、一番がデイデイト、僅差の二番がノンデイトで、そして、三番はデイトになります。
これでようやく自分の中での順序を整理することができました。そして、新たな時計のターゲットを決定することができました。
56キングセイコー(56KS)のバーインデックス、デイデイト。クロノメーターではなく、スタンダードなドルフィンハンドのもの。
これに決まりです。